こだわりPのMMDモーション工房 | MikuMikuDanceのモーションを作成・公開しています

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こだわりP流モーション作成講座

第1回 キーフレームの探し方

第1回 キーフレームの探し方

この講座では、私、こだわりPがMMD(Miku Miku Dance)を使ってモーションを作成する時に、どのように考えながら作業しているかについてお話ししています。


今回は、モーションをトレースする場合に最も基本となる「キーフレームの探し方」についてお話します。


なお、当サイトをご訪問下さる方々のMMDのモーション作成経験にかなり差があるようですので、第1回目の講座と言うことで、初心者の方向けに少し基本的な事柄についても整理しておきたいと思います。


まず、動画の中でキャラクターが動く原理ですが、これは「パラパラ漫画」と同じ理屈で動いています。


これはMMDに限らず、アニメーションなどでも同じです。


つまり、少しずつ体の各部分を動かした絵をたくさん用意しておいて、それを連続的に入れ替えて見せることでキャラクターが動いているように見えるんですね。


ここで、MMDとアニメーションとの違いですが、アニメーションの場合には、実際にたくさんの絵を描かなければいけません。ですから、大勢のアニメーターが夜を徹して作業して、膨大な数のアニメセルを準備する訳です。


一方、MMDは3D CG(Computer Graphics)です。MMDに限らず3D CGソフトはキーとなる場面の絵(キーフレームと言います)だけを作成すると、キーフレームとキーフレームとの間の絵はコンピューターが自動的に作成してくれます。


但し、コンピューターはキーフレーム間の絵(キャラクターのポーズと言い換えても良いです)をダイレクトにつなぐように、しかも同じ時間間隔で作成してしまいます。


このため、そのままでは意図しないモーションになったり、メリハリのないモーションになったりしてしまいますので、キーフレーム間でさらにキーとなる絵を作成して実際のモーションに近づける訳です。


まとめますと、MMDでモーションを作成する場合にモーショナーがする作業としては、


  1. 作成したいモーションのキーフレームを探す

  2. キーフレームの絵(ポーズ)を作成する

  3. 動かしてモーションを確認する

  4. 納得できるモーションになっていなければ、キーフレーム間でさらにキーとなる絵を作成する



ことになります。((3)と(4)は納得ができるモーションになるまで繰り返します)




前置きはこれくらいにして、実際にモーションを作成しながら、私がどのようにしてキーフレームを探しているかについて説明しましょう。


まず、作りたいモーションを見て下さい。Rinちゃんがモーションのお手本を示してくれていますので、このモーションを見てゆかりんに同じ動きをしてもらいます。


なお、今回のRinちゃんのモーションは、説明を簡単にするために足の位置も重心の位置も変えずに上半身だけを動かしています。(頭の動きと目の動き、顔の表情は可愛く見せるためのサービスですので、今は無視して下さい)


最初に、Rinちゃんのモーションを見て、最も大きなキーフレームを探します。


キーフレームの探し方は人によって違うと思いますが、私の場合は、


  1. 足の位置が変わる場合には、足が着地したところ

  2. 足の位置が変わらない場合には、重心の位置の変わり目

  3. 足の位置も重心の位置も変わらない場合には、大きな部位(腰、上体)の動きが切り替わるところ



の順に、キーフレームを探しています。


さて、今回のモーションでは、見て分かるように、Rinちゃんは初め上半身を右に捻ってから、次に左に捻っています。


ですので、上半身を右に捻り始めるところと、左に捻り終わったところを一番大きなキーフレームとします。(上半身が前に向いている状態から右に捻り始めるポイントと左に捻る動作を終了するポイントです。(3)のキーフレームの探し方ですね)




この2つのポーズを作成して動かしてみると、あれれ、ゆかりんは身体を右に捻らずに、いきなり左に捻っちゃいましたね。


これは、コンピューターが2つのポーズをダイレクトにつなぐようにキーフレーム間のポーズを作成してしまったからです。




だから、次にキーフレーム間でさらにキーとなるフレーム(ポーズ)を探します。(この作業を「中割り」と言います)


最初と最後のフレームの間で、上半身が右に捻る動作から左に捻る動作に変わるところがキーフレームとなります。(これも(3)のキーフレームの探し方です)


で、体を右に捻り切ったポーズを作って最初作ったキーフレームの間に入れてみると、パチパチパチ、ちゃんとゆかりんもRinちゃんと同じように動いてくれました。


【今回の講座に対するご意見募集】


今回の講座に対するご意見、コメント等がありましたら、下記アドレスまでご連絡下さい。適宜、記事に反映させていきたいと思います。


また、本講座で「こんなことを解説して欲しい」と言う要望などもお受けいたしますので、お気軽にご連絡頂ければ嬉しいです。(ただ、数が多いとすぐに記事にできない場合もありますので、その点だけはご了解下さい)


[コメント、要望の連絡先] mmd_motion_labo@cerica.lolipop.jp


(なお、ご連絡下さる場合には、第何回の講座に対するコメントなのかが分かるようにお願い致します)


【次回の予告】



今回のRinちゃんのモーションは、同じ速さで上半身を左から右に捻っていますが、実際のモーションをトレースする場合には、速さにメリハリをつける必要があります。


例えば、左にゆっくり捻ってから右に速く捻るといった具合にです。


この動きにメリハリをつけるためには、時間軸上でキーフレームの位置を調整するのですが、複雑なモーションになると動きがカクカクして滑らかなモーションにならない時が多々あります。


なので、次回の講座では、こだわりP流のモーションにメリハリを付けつつ滑らかなモーションにするコツについてお話しする予定です。






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